双子の超未熟児 - 出産と育児のブログ

2017年に超未熟児(879g, 1143g)で生まれた一卵性双生児の超未熟児の出産から発育をつづるブログです

吃音の治療方法

前回のエントリー、次女の吃音についての続きです。

 

現在1ヶ月に1回ほど、言語聴覚士の先生のところにトレーニングに行ってます。
もともとは保育園からの紹介で、定期的に診てもらうようになりました。

吃音は今も残っているのですが、一進一退を繰り返しながら徐々に改善に向かっています。疲れていたり、話し急いでいたりすると、今でも吃音が「あ、あ、あ、」みたいな感じで「連発」が出ます。

それでもだいぶマシになりました。

レーニングの費用は1回6000円、都度、吃音のレベルを診断してもらい、普段は毎日の自宅トレーニングをして、その様子を動画に撮影して見てもらうという作業を続けています。

<吃音 自宅トレーニング概要>

  • 1日1回、15分のトレーニン
  • 毎日こつこつやることが大事
  • 親と子供2人だけで集中できる空間を作ってやる

<STEP1>

  • 絵付きカード(犬、猫、車など)を見せて、「いぬ」「ねこ」「くるま」など答えてもらう
  • カードは100円ショップなどで売っている安いもので十分
  • 発声はゆっくりで良い。素早さはまったく必要ない
  • 吃音が出ずに言うことが大事

<STEP2>

  • 単語カードに書いてあることから2語読み取って、「赤いうさぎ」など少し難易度を上げる
  • 間違い探しの本を買ってきて、2枚の絵を見比べて「女の子の靴下が違う」などの説明をしてもらう
  • 文章の途中でもちゃんと言えたら褒めてあげる
  • 吃音が出るタイミングを与えない

<STEP3>

  • 慣れてきたら、違うものを取り入れる
  • 神経衰弱のカードをやるなど。カードを揃えながら「いぬ」「キリン」など発声させる
  • 慣れないものをやったり文章が長くなると吃音が出るようになるが根気よく継続する
  • 遊びの延長で、子供が集中することが大事
  • 楽しい時間にする

<STEP4>

  • タブレットでストーリーダイスアプリをダウンロード
  • サイコロで出てきた絵に従って、その場で文章を作る。
  • 文を作るときに吃音が出ないようにする
  • 途中でも「できてる、できてる」と褒めてあげる。

<進め方のコツ>

  • つっかかりなく言えたら、「すごいね~」「スラスラ~」と褒める(これは常に)
  • 吃音が出てきたら、吃音が出ない問題に戻して継続する
  • 吃音が出ても、「言葉が出てないよ」「あ、あ、あ、ってなってるよ」など言わない(急かさない)
  • 子供は、自分が吃音が出ていると気づいていないため意識させない
  • 5歳くらいになるとお友達に笑われることがあるが「元々こういう話し方なんだよ」「普通だよ」という対応を先生にしてもらう
  • 周りに笑われると、どうして笑っているか分からずショックを受けて余計に吃音が出やすくなるので可能な限り回避

 

最近の子どもたちの状況

最近、年に1回くらいのペースで撮っている写真館に行ってきました。皆の成長が感じられて、お父ちゃん嬉しいです。

双子だけで撮影。産まれたときのことを考えると、よくここまで何事もなく大きくなってくれたと感謝しかないです

5人で撮影。うちは上と下の年齢差が4年半しかないため、かなり団子状態です。子供同士が勝手につるんでくれて、親の仕事はトラブルの際に両成敗するだけです。

一番下の子も1歳を迎え、つかまり立ちできるようになりました。一番下が赤ちゃんでなくなると、妻が「次の赤ちゃん欲しい」と言い出すようになります(笑)

この子たちが成人するまでの間、元気でいないとですね。私は、自身の人生の主役はもう終わったと思っていまして、あとはこの子たちの人生の脇役をいかに上手に生きるか、将来全員が子を持って幸せに生活できるようにするかを考えて日々過ごしています。

 

我が家はもう出産フェーズを終えましてあとは育てるだけになりましたので気分的にだいぶ楽になりました。

次の子を作ろうとなりますと、上の子どもたちとの兼ね合い、日常生活の育児負荷、妻のつわりや出産手前の無理できない期間など、どうしても仕事をセーブしないといけなかったり、緊急対応のための時間の余裕も一応頭の中に入れていました。

妻は今でももう1人欲しいと言いますが、もうさすがに5回目はお腹を切れず、私の方はおしまいという立場でいます。

お腹を切らなくて済むのであれば、本人が産みたいというならいくらでもどうぞ、なんですけどね。オギャーと産まれてしまえば、あとは何とでもなります。

 

うちの場合、4人目からは子供が増えたことによる追加負担がそれほど大きくなく、5人目のときも大して変わらんだろうと思っていたら、やはりそんなに変わりませんでした。だから、もし6人目となっても人が増えてギャーギャーうるさくなるだけで、大して負担は変わらないと思います。

だから、よくテレビとかでやってる6男6女のドタバタ家族!みたいな番組のお父さん・お母さんの気持ちは、何となく分からんでもないと言いますか、増えたら増えたで何とかなります。これは確信を持ってます。

子供1人あたりに投入できる教育費は必然的に貧弱になってしまいますが、今は無料でアクセスできる社会福祉のレベルが高すぎます。保育園、医療、義務教育、十分ですよ。

 

異次元の少子化対策とやらで、児童手当も拡充が議論されていますよね。まだどうなるか分かりませんが、第1子は1.5万円/月、第2子は3万円/月、第3子以降は6万円/月も給付される可能性があるそうです。うちなんて20万超えますよ。住宅ローン払えますね。。

2023年5月追記:結局、半額になりました。残念。)

 

子供を持つ生活が「貴重品」「ぜいたく品」になるに連れて、社会福祉の面で更にウェイトが上げられることになるでしょう。必然の流れです。だったら、遠慮なく乗っかればいいと思います。

 

以上、近況報告でした。吃音の状況は、また1~2年後になるかも知れませんがブログに報告しようと思います。

 

追記:

今でこそ双子も口が達者になりむかつく事も言うようになりましたが最初の状態がこれですからね。。高度な医療に生かしてもらって、私と妻は幸せな人生を歩めているのだと思っています。次の世代に、命のバトンを繋いであげたいです。

   



 

双子の妹に吃音(どもり)の所見あり

前回エントリーから2年も経ってしまいましたが、久々にブログを書きます。

時間の流れは早いもので双子はもう4歳半になりました。出産前後の頃がついこの間のことのように感じますが、当時、私達が毎日泣いていたことが嘘のようです。

 

あれから家族構成も変わりました。1年半前に四女、そして先々月に5人目にして長男も生まれまして、なんと7人家族になりました。慌ただしい日々を過ごしています。だいぶ変わった家族構成ではないかと思いますが、上の双子が生まれてからわずか4年半の間に子供が5人です。

 

妻は双子を帝王切開で産んでから、直近の長男が生まれるまで合計4回の帝王切開をしました。。毎回、妊娠3ヶ月目くらいにシロッカー手術もやりますのでそちらも計4回、あともっと昔の話で、初めて妊娠する前には3年間の不妊治療をしていまして卵巣嚢腫の腹腔鏡手術もやっており、妊娠・出産がらみで何と9回も手術を受けております。。。妻には感謝しかありません。

 

それでも不思議なもので、5人目に母乳をあげているときなど、やっぱり可愛いのでしょうね、「あと1人欲しい」と言い出します。でも妊娠したら、手術が嫌だと感情の上下が多くなってしてしまうんですけどね。産んでしまえばケロっと忘れるようです。

 

帝王切開は普通3回までなのですが、うちは4回目をやっちゃいました。でもちょっと、産科の先生いわく出産前は少し危なかったようです。(学習しないのでしょうね。。)

帝王切開の場合、普通は2週早めて38週で産むのですが、今回の5人目は更に1週早めて37週で出産しました。それでも体重が2880gもある元気な子が生まれてくれました。

やっと男の子が来てくれましたし、もうお腹は切れませんし、我が家はさすがにこれで打ち止めとなります。


上の4人は今こんな感じ↓↓↓です。

両端が双子、真ん中が四女・三女です。産まれた頃の非常事態を考えますと、ここまで何事もなく大きくなってくれたことは奇跡に近いと思っています。

 

未熟児は身長が小さくなりやすいと言いますが、最初こそ確かに小さかったものの今となっては保育園のお友達と身長は大差なくなりました。大きいとは言いませんが、ちょうど標準くらいの身長です。

ちなみに真ん中の三女の方が大きく見えますが、これは三女が本当に大きいためです。成長曲線の上に飛び抜けています。なぜこんなに大きくなったのか分かりません。突然変異かも知れません。

 

今では上の3人がよくしゃべるようになりまして、子供が5人もいるにも関わらず育児負荷はだいぶましになってきました。保育園がなければ成り立たないのは言うまでもありませんが、朝の準備では双子は自分でトイレに行って、着替えて、ご飯も食べて、たいていのことは自分でやってくれます。

三女もしっかりとコミュニケーションが取れるようになって、まだイヤイヤ期なのですがだいぶ楽になりました。

 

特に楽になったと思うのは、保育園から戻った後、夕食後は勝手に子供同士で遊んでくれることです(最近は四女も遊びの輪に加わるようになりました)。親が子供の遊び相手をしなくて良くなっただけで、本当に楽になります。

 

夜の寝かしつけも1年ほど前から不要になりまして、そろそろ寝るよとやってしまえば上の3人は勝手に寝室に入って寝てくれるようになりました。

寝かしつけは、子供にアウトソースしたら問題ないことに気が付きました。別に親がやる必要はないのですね(笑)子供が寝るまでに30分も1時間もかけていたのが何だったのかというくらい、夕方以降の育児負荷が楽になりました。

 

5人いると、5人いるなりの大変さは当然あるのですが、一方で大変じゃなくなることもあります。よく「子供1人でも大変なのにすごいね~」とか言われるのですが、実際は5倍大変というわけではなく、むしろ1人の方がいつまでも大人が子供の相手をしなければならないこともあるでしょうから、単純比較できなくなってしまいます。

 

さて、このブログにたどり着いた方は、超早産で産まれた子がどう成長しているのかを知りたい方が多いかと思います。1つ気になっていることがありまして双子の次女が吃音(どもり)が出ているのです。

 

次女に吃音が出だしたのは3歳くらいからで、「わ、わ、わ、わたし」と一言目がたくさん出てくる「連発」をしだすようになりました。今は4歳半ですので1年半ほど、連発をするか、または「・・・・・、わたし」のように最初の一言目を出すのにとても時間がかかる「難発」のときもあります。

吃音が全く出ずに、普通にしゃべるときも多いです。どういう時に出て、どういう時に出ないのかがその時々です。お医者さんに診てもらっていますが、だからと言って治るものでもなく、経過観察を続けています。

 

吃音は発症しても3年ほどすれば自然に治ることが多いそうで、従いまして小学校に入るまでの間に良くなってくれればと願っています。治る割合にも性別差があるそうで、男の子で6割、女の子で8割が治るそうです。

 

不思議なのは、小さく産まれた方の長女には吃音が出ていません。一卵性の双子で片方が問題なくもう片方に問題があるということは、遺伝的なものではないということでしょう。小さく産まれて成長の過程で何かあったのか、何とも分からないとしかいいようがありませんが、気を長くして成長を待つしかありません。

 

それ以外の点では一切問題なく、他所様のお子さんと比較しても特に遜色はありません。運動もよくできますし、こちらが言ったことの理解も大丈夫です。

 

保育園では年中、年長さんにもなれば、しゃべり方をからかわれることも出てくるようで、そのようなことがあれば「元々こういうしゃべり方なんだよ、普通だよ」と伝えてもらうようにしています。連発、難発をしても、普通に言葉が出るまでゆっくり聞いてあげることが大切だと考えています。

今は待つしかありませんが、次女もこのまま吃音が治ってくれて、皆が仲良く元気でいてくれることを願っています。

 

このブログは、これから早産になりそう、早産で産まれてしまったという赤ちゃんを持つ親御さんのために、多少なりとも心の拠り所となればと思いまして書いています。きっと今現在、進行形でそのような方、藁にもすがる思いで情報収集している方がおられると思います。元気を出して欲しいです。きっと、万事うまく行ってくれます。

 

吃音もきっと、大したことないと思います。後になってみれば、あのときは大変だったけど何とかなったよねと笑っていたいものです。

またしばらくたったら、途中経過をブログにしたためますね。

 

双子のその後 ~ お姉ちゃんになりました!

かなりブログを更新していませんでしたが、、その後について記事を書きます。

このブログを立ち上げたそもそもの経緯は、双子が超早産せざるを得ない状況で、2人とも死産、2人とも先天的な問題がある、または2人とも後天的な障害を負うかもしれないという現実を突きつけられて、逃げるに逃げられない、自分ではどうにでもできない、毎日泣きながら藁にもすがる思いでWebで情報収集をし、病院の先生とのコミュニケーションに奔走した経験からです。

時間の経つのは早いもので、双子の誕生からもう2年半以上になります。

当時の私と同じ境遇にある方は、今現在も必ずおられることでしょう。そんな方々は、きっとWebで検索されて情報収集されていることと思います。

このブログを見つけられた方で、その最中にある方もおられることと思います。きっと未来は明るいよという勇気をつけていただけるよう、今後も定期的に記録を残していきたいと思います。

 

 

 

▼旅行にて
幸い、今のところ知的障害や運動障害などは全くないように見えます。あれだけ危険な状況で生まれてきたにも関わらず、本当にありがたいことです。お世話になった病院の皆さまには本当に頭が上がりません。

2歳を迎えてからは言葉も2語、3語と増えてきて、急に喋れるようになってきました。保育園でコミュニケーションの機会が多いこともあることでしょう。

そして、これくらいになると我が出始めますね。言っても聞かない、やるなということをやる、変なこだわりが出てくる、イヤイヤ期というやつですね。今はそれに困ってます。

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▼旅行にて

小さい頃は育児が本当に大変だったのですが、これくらいの年になるとお互いを認識して遊ぶようになってきました。2歳半も過ぎてくると、親が相手せず放っておいても一緒に遊んでくれるようになってきて、急に楽になってきました。

まだ夜泣きをしますしオムツも取れませんし、食事のときも素直に食べてくれなかったりと手がかかることに違いはありません。これはあとどれくらい経てば手がかからなくなるになるのでしょう。。

トイレに自分で行けるようになればだいぶ楽になると聞きます。気長に娘たちの成長を待ちたいと思います。

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▼写真館にて

3ヶ月に1度くらいのペースで写真館に子どもたちの記録を残しに行ってます。そうでなくても子供の写真なり動画はたくさん撮ってるんですけどね(笑)

プロの写真はさすがといいますか、絶対に自分たちには撮れないようなアウトプットを出してくれます。

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▼旅行にて

実は、双子たちはお姉ちゃんになりました!下の子が令和に切り替わったタイミングで出産となりまして、我が家が3人姉妹(下の子も女の子)になってしまいました。

上の子のときは、3年も不妊治療した挙げ句に出産ですごい苦労をして、育児も本当に大変(心配も含め)だったのですが、下の子はおもしろいことに自然にできて、お腹の中でも順調に育ってくれて、予定通りの出産となりました。

見ての通りのドスコイ級で、上の子と1年8ヶ月の違いがあるのに、体重がほぼ同じです。腕の肉がちぎりパンみたいです(笑)

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同じように育てても、やっぱり全然違うものですね。下の子は全然手がかかりません。むしろ上の子の方が今でも手がかかります。

きょうだいが多いことは、それ自体が財産です。大きくなっても、3人仲良く、3人力を合わせて元気にやっていってほしいと願ってます。

 

 

 

子供の将来のために、分からないくらいの小さなストレスをしれっとかけ始める話

うちの娘たちは、あれから順調に大きくなってくれていまして、11ヶ月目(修正月数で8ヶ月目)に入りました。体重は7.3kgくらいで、最近ではリビングを縦横無尽にハイハイするようになりました。つかまり立ちもし始めて、少し目を離しただけで部屋中荒らしてくれます。

 

うちでは犬を2匹飼っているのですが、犬がいるだけで面白いらしく、毛や尻尾を無理矢理引っ張ったり、寝床を占領してはケタケタと笑っています。

これくらいの赤ちゃんの脳の成熟度だと、犬ってどういう風に見えてるのかな?と、ふと不思議に思うわけですが、噛んでくるかも?なんて心配は当然してなくて、まるで怖がってません。(犬の方は迷惑そうです)

 

この子たちは大きくなっても、犬を怖がらないでしょう。
一方で、犬を怖がる子も沢山いるわけで、この違いって何なんだろう?と、ふと考えてしまいます。

 

犬がいるというインプットは同じで、興味を持ったり怖がったりとアウトプットが違うというのは、

・犬が大丈夫と経験済 or よく分からないので興味ある
・犬が怖いと経験済み or よく分からないので怖い

そんなとこなのでしょうが、この子達を育てるにあたって、今のうちに許容度の幅を無意識に広げてあげたいな、と勝手ながらに考えてます。

 

犬っていくら室内で飼育したとしても、散歩に行けば手足を汚しますし体臭もあります。犬のトイレ周辺はオシッコやウンチで臭います。怖いとかだけでなく、小さい頃から犬が汚なかったり臭いことが分かっていたら、大きくなっても動物の汚さや臭さに不快感を覚えず、こんなものだと認識します。

子供にとっては無意識の内に、小さなストレスを許容する経験になります。

 


少し前のことですが、テレビで「つり革を持てるか?」ってインタビューやってて、だいたいの人は大丈夫なのですが「絶対無理」という人もいました。
「誰が触ったか分からないから汚い」とか「最悪、ハンカチで持つ」とか。

あと、有名なツイートだそうですが、これご存じでしょうか。

https://twitter.com/sakamegane/status/769455359593287680/photo/1

私は意味が分かりませんでしたが「オエッ」てなった人は潔癖だそうです。

誰かがかじった後だからダメなのかと思ったのですが、実は違っていて、包装の外側って、どこで汚いものに触れているか分からないのに、その上にドーナツ乗っけてるからアウトだそうです。まじか、と(笑)

ドアノブを触れない、便座に座れない、食べるものをシェアできない、それぞれNGポイントは違うでしょうが、なかなか窮屈だと思う訳ですね。許容できないことが多いと、自分が辛くなります。


大人になってからの拒否反応って、少なからず、小さい頃の経験が大きくなってからの感情に無意識に反映されてます。

 

まだ1歳にも満たない娘達ではありますが、とりあえず今、与えられる環境は集団生活と考え、妻の仕事再開を早めてもらい保育園に入れることにしました。

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残念ながら2枠空いている保育園は無かったのですが、双子それぞれが別々の保育園で通わせることが出来ました。普段は必ず2人一緒にいますが、保育園は別々なので離ればなれです。

 

園では、怖い先生もいるでしょうし、意地悪な子もいるでしょう。
風邪などの病気をもらってくるでしょうし、ケンカしたり転んだりする、でも全部OK、強い子になるために必要なことです。


例として分かりにくいかも知れないのですが、ふと、こんなこと考えます。

時速100kmで走っている車で壁にでも衝突すると、、まぁ死にますよね。
同じ車で、時速20kmくらいで衝突すると、多分、死なないですよね。

その昔、物理で習った運動エネルギーの法則ってやつを当てはめると、両者の運動エネルギーって25倍違います。(質量×速度^2)÷2

これ、面白いと思いません?

1回だけ100km/hでぶつかったら即死するのに、25回に分散して20kmでぶつかったら多分、25回とも死なない。ですけど、両者は等価です。小さく25回も事故れば、用心して1回の大事故を回避できます。

 

何が言いたいかと言うと、自分の子供には1回の大打撃を回避するために、小さいストレスを色んな形で与えて、免疫を付けたいんですね。1回の大打撃 = 下手したら死んじゃうほどの何か、です。

 

大人になって矯正しようと思っても難しいような根の深い問題というのは、子供の頃に蓄積されるものだと考えます。自立した大人なら自分で行動を起こせますが、子供には出来ません。

 

今は、アナログな集団生活の環境を、小さい内にしれっと与える。怒られる、ケンカする、病気する、最優先してくれない、姉妹一緒でない、小さいストレスをかけます。でも、その環境には秩序があります。

 

 

双子の出産前、姉から「子供へのまなざし」という本をプレゼントしてもらいました。

姉は自分の子供が大きくなってから読んだそうなのですが、書いてあることが自らの経験にめちゃくちゃ当てはまったそうで、「もっと早く知りたかった」と、私にプレゼントしてくれたのでした。

その中に記述があるのですが、「親って子供にあれこれ教えようとするけど、子供は親からでなく、子供同士のコミュニティから学ぶ」というくだりがあります。

これ結構、腹落ちしたんですけども、別に親が必死で頑張らなくても、そういう環境に入れてあげて育ってくれればいいや、と。

すでに子供が成人しておられる方々には「甘い」ってお叱りを受けるかも知れませんが(笑)、今後、5年・10年かけて様子を見ながら方向修正を続ける実験なのでしょうね。。

 


ちなみにですが、このように考える理由は、私自身が子供の頃に受けた親からの教育の影響があるのかも知れません。親は非常に自由放任主義と言いますか、けっこう自由に育ててもらいました。

 

母親に普段制限されていたことは、

  • 学校を休むな
  • 悪い友達と付き合うな
  • ファミコンは1日1時間まで

くらいなもので、あとは適当でした。

(今だと、ファミコン → スマホの時間制限なのでしょうね。)

 

体育会系の部活は必須で、小学校の頃は部活と野球チームに所属してました。

夏休みには「浜寺水練学校」といって、私の地元である大阪では有名なのですが、水軍ゆかりの少しスパルタな水泳学校に行ってました。

子供には足が下に付かない深いプールで、立ち泳ぎの巻き足を習うのですが、教官が怖い人で、出来ない子供を無理矢理、プールに沈めるんですね。

今はコンプライアンス的に大丈夫なのか不明ですが(笑)、私は巻き足が出来なくて沈められる子でした。子供心に「やばい、殺される」くらいの勢いで必死で泣きながら、じたばたしてたのを覚えてます。

 

後になって、その頃の教育方針について聞いたことがあるのですが、母親は、自分自身が「厳しさ」を教えられないから、集団の中に放り込んで同級生・先輩や、他の大人に教えてもらうようにした、と言ってました。

体育会系なんて特に、上下関係や理不尽がつきもので、怖い人や無茶な人もいて、理屈が関係ないことも多々あります。ときに今日あった嫌なことを母親に言いつけるのですが、
「理不尽を理不尽と分かったまま気にするな、そんなことは社会に出てから嫌というほど経験する。」とだけ言われる場面が何度かありました。理不尽なことこそ、子供の頃に経験させておかなければいけないと考えたそうです。

 

今思うに、そのように育ててくれた母親には感謝しています。

 

 

一方で、母親が用意した環境でも習えなかったことがあります。その中の1つとして真っ先に思いつくのは、、、「暴力」です。もちろん、人様をぶん殴れということではありませんよ。(字面通りには受け取らないで下さい)


子供の頃、父親が仕事の関係でほとんど帰って来ず、1-2ヶ月に1度くらいしか帰って来ませんでした。実質的に母子家庭みたいな感じだったのですが、父親と息子の会話が、ほぼ皆無だったんですね。

するとですね、男の立場(父親)から、「男だったら○○しろ/○○するな」と教えられることが無いんですよ。

 

子供って、自分の感情に正直といいますか、端的に言うと残酷です。イジメ問題というのがやはりありまして、小中学校の頃、準イジメられ要員の時期があったんですね。

それでもクラスにもっとイジメられる子がいたり、私は最後に爆発してギャー!って大泣きしながら反撃する子だったので、集中的にやられることは無かったのですが、それでも嫌な思いは何度も経験しました。

 

子供の頃って、多かれ少なかれ、誰でもあるじゃないですか。
自分にどれだけその気がなくても、相手が一方的にケンカを仕掛けてくる。

母親が子供を教育する際、「ケンカをするな」と教えることは、正しい道理です。そして、「ケンカを吹っかけられたら、やりかえせ」とは、普通言いませんよね。これも正しいです。

私の父親も「やり返せ」とは言わなかったかも知れません。でもですね、今思うに小中学生くらいなら、ちょっとしたケンカの1つや2つは、時と場合によっては必要だと思うんですね。

 

この暴力というやつは、私のケースですと、大人になってもついて回りました。
日常は殆どなくても、でもごく稀に巻き込まれます。

 

その昔、現場監督をやっているときに、気性の荒い鉄筋屋の兄ちゃんに鉄筋で殴られる、家の帰宅途中に酔っ払いに絡まれる、あとは某外国でボコボコにされた挙げ句にカツアゲされる(笑)、、、

特に外国のやつは、ニュースでよく聞く「首に絞められたような跡」がはっきり付くくらい首を絞められて目の前が真っ白に見えなくなったのですが、精神的にショックを受けて、1ヶ月くらい立ち直れなかったんですね。

 

これを切っ掛けに、ずっと30数年の間、暴力を避けて逃げ続けてきたことを悔い改めて、物理的に強くなろうと格闘技のジムに通い出したんですね。もう8年ほど続けてますけども、「あぁ、何でもっと早く始めなかったのか」と後悔しています。子供のころに習いたかった。。上手いか下手かで言うと、めちゃくちゃ下手なのですが、格闘技はすごくお勧めです。気持ちの余裕につながります。

 

娘達にも先々、最低限の護身のため、あとはそういう目に遭ったときの心理的なダメージを軽くするためにも、小さい内に習わせるつもりでいます。


この子達の世代は、どうなるんでしょうね?生まれたそのときに、すでにスマホがある世代って、すごいですよね。20年後、世の中がどうなっているか全く予測できませんが、今よりも更に、人は孤独になっていることは間違いないと思います。

 

IT業界にいる私が言うのもなんですが、子供が小さいうちにデジタルの世界に深く入り込むのはあまり良いことでないと考えており、一定の距離を置こうと考えてます。

 

自分が育ったような環境を用意したいと考えるのは親のエゴなのでしょうが、
できるだけアナログな世界で、思い通りにいかない環境で、周りの人の力を
借りながら、良い子に育ってくれればと願ってます。

退院してからの5ヶ月

しばらく子供の様子を書いていませんでしたが、昨年末に退院してから約5ヶ月が経過しました。

 

家に帰ってきた当初は、季節も真冬で家の中も寒いですし、心配が過ぎて身体が冷えていないか、風邪を引かないかとか、寝ている時の呼吸が早すぎるんじゃないか、逆に息が止まってないかと心配で仕方がありませんでした。そんな親の心配をよそ目に、これまで風邪ひとつひくことなく、元気に育ってくれています。

 

今のところ、身体には何の問題もないようで、目も良く見えていますし、耳も聞こえていますし、目が合うと笑いかけてくれたり、言葉にならないアーとかウーとか言ってくれたり、いたって健常に見えます。あの状態から、まさかここまで問題なく大きくなってくれるなんて、生まれた当初は思いもしなかったですし、本当に私たち両親にとって最高のシナリオで進んでくれています。

 

 最近では、ついに寝返りをしだして、目が離せなくなってきました。まだハイハイまではできませんが、後ろ足をバタバタして前に進もうとしています。まだ言葉でのコミュニケーションは出来ないとは言っても、一緒にいて相手をしていると、何ともいえない幸せな気持ちになります。

 

 

 

▼自宅で写真大会。装飾は全て100円ショップで調達。

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▼お食い初め、お宮参り。元気に大きく育ってくれますように。

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▼春になって、暖かくなったので家族旅行にも行けるようになりました。

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▼近所の子供用写真ブースにて。ドレスを貸りました。

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更新頻度は下がると思いますが、これからも都度、子供状況は更新していきたいと考えています。まさかの破水をしてから、将来への不安・心配、強いストレス、毎日落ち込んでどうしようもありませんでしたが、色んな方のブログを見て、勇気づけられることも多々ありました。

 

ここまでの一通りを経験してきて、例え危険な状態で生まれた赤ちゃんであったとしても、ここまで元気に育ってくれていますという記録を残すことで、同じ境遇になってしまった多くの方の不安や心配が少しでも軽くなればと思いますし、勇気づけられればと願っています。

 

もちろん、この子達がこれから何の問題もなく健常に育ってくれるかどうかなんて分かりません。すべて、後になって分かるものではあるのですが、今後もその成長過程をブログにアップしていくつもりです。

 

 

GCUから退院後の生活

双子はあれから問題もなく、年末に無事退院しました。

妻がGCUの先生や看護師さんたちと仲良くやってくれていたお陰で、心なしかうちの双子はひいきされていたそうです。皆さんが時々ちゃちゃを入れに来てくれていたそうで、双子のアゴの肉をタプタプするのが流行っていたそうです。スラムダンクの安西先生のアゴタプタプみたいな感じですね(笑)

 

B病院では、NICU・GCUを通して3ヶ月もの間、お世話になりました。看護師さんいわく、どんなに一生懸命世話しても、長くとも3~4ヶ月もすれば必ず退院してしまうので、少し寂しいそうです。妻も、とても仲良くしていた看護師さんだったので、寂しいと言ってました。そりゃ、そうだよなぁ。。

 

双子たちが生まれた時から担当してくださったNICUの看護師さんが退院の前日に遊びにきてくれて、一緒に写真を撮りました。3ヶ月というと、長いのか短いのか分かりませんが、ここにいられたお陰で体重も4倍にまで大きくなり、「立派な赤ちゃん」にしてもらうことができました。

 

保育器の中に入っていた時の双子は本当に小さくて、外を歩いている時にベビーカーに乗った赤ちゃんを見るたびに、「めちゃくちゃ巨大だなぁ」なんて思っていましたが、今やっとその巨大な赤ちゃんにまでなってくれたことに感謝しています。

 

帰宅してからは、妻の母親も育児に参加してくれています。

ちょうど年末年始ということもあり、仕事の休みも取りやすかったのもありますが、上手に連休を作ってくれて、2週間もの間、うちの家に寝泊まりしてくれて世話してくれています。孫というのは本当に可愛いそうで、責任もないのも良いらしく、毎日孫の世話をしても飽きないと言ってます。本当にありがたい話ですし、孫の重力というのは本当に強力だなと、改めて感じます。(全部、引きつけます 笑)

 

退院時の修正月齢(正期産で生まれたと仮定した時の月齢)で言うと半月です。
正期産で生まれた3ヶ月の赤ちゃんと比較したらめちゃくちゃ小さいのですが、正期産の半月の赤ちゃんと比べたら、しっかりしています。肉付きも良いですし、首がすでに座りかけているので、授乳にしてもお風呂にしても、とても扱いやすいです。

 

最近は寝ぐずりをするようになりました。夜泣きもちょくちょくあるので、正月休み明けからのバトルがどうなるか分かりませんが、積極的に周りの力を借りようと画策中です。実務上、誰か一人にタスクが集中して回らなくなってしまうようなボトルネックを極力作らない育児を目指します。

 

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NICU→GCUに移転、退院間近

しばらく更新していませんでしたが、、双子の経過はあれから順調に推移しまして、先週NICUからGCUに移転することができました。

 

小児科の先生からは、年末を目処に退院できるという話を聞いています。
あれから未熟児網膜症の方も問題ないようで、眼科の先生からもレーザー手術はほぼないだろうという所見をもらっています。

 

経過を見るために来週は眼底検査がまだあって、それから退院前のMRI検査の予定です。2人とも体の成長がとても芳しく、体重も姉・妹それぞれで3,053g、3,350gまで大きくなりました。

 

幸い、妻の母乳の出が良かったことと、HMS-2の効果が高かったのだと思います。2500gを超えた辺りから妹は栄養添加剤を止めて、姉の方だけHMS-1を与えていましたが、体重が思うように伸びてくれたので、無事投与終了となりました。

 

入院当初の先生の説明では(下手な希望はさせない意図もあると思いますが)、年末ごろ退院で体重は2,000~2,300g程度まで伸びていれば良い方、また状況次第だが呼吸器を自宅に持って帰るという話を聞いていたので、その頃と比べれば劇的に状態が改善しており、本当にありがたいと思っています。

  

3週ほど前から口の栄養チューブから母乳を与えていたのが、鼻からに差し替えになって、直母(ちょくぼ、直接母乳を与える)の練習を開始。ある程度飲めることを確認してからほ乳瓶で飲めなかった分を与えるようになり、最近は口から飲ませるだけで完食を続けていますので、鼻からの栄養チューブももうすぐ取れるとの説明を受けています。

 

呼吸器が取れて、体が大きくなってくれたお陰で、以前はちょっとした小さなことでも気を遣ってやっていたものが、良い意味で雑に扱えるようになり(笑)、抱っこも安心してできますし、最近ではお風呂に入れる前やお風呂中に毎回ウンチを暴発させてくれて、まんまと困らせてくれますが、本当に嬉しいかぎりです。

 

 

大きさこそ少し違いますが、2人とも本当に良く似ています。泣き方や怒り方もそっくりで、いつも笑わせてくれます。来週の検査の結果も、良好であることを願っています。

 

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NICU治療費はオドロキの1ヶ月400万円(でも実質負担は1.5万)

先日、10月分の請求を支払ったのですが、額面そのままで1ヶ月まるまるNICUで治療を受けたらいくらになるのか?が判明しました。これまで色んなブログを見ましたが、「ところで親は治療費をいくら支払うのか?」を書いた記事がほとんどありません。現実問題として、心配な両親も多いと思いましたので、ここでは1つの情報として、領収書をWebにアップしておきます。

 

NICU治療費領収書・明細書

 

2人で、41万点 + 44万点 = 85万点/月。
1点 = 10円で換算すると、850万円/月。。。
(ただし治療にかかる実際の支払いはゼロです)

NICUに入院したら皆が皆、こんな費用ではないと思います。うちの赤ちゃんは出生体重がかなり小さかったため、余計にコストがかかったと思います。

 

とてもじゃありませんが、自己負担3割でも一発アウトです。自分にとっては、これまで大病も入院もしたことがなく、病院には全く縁がありませんでしたが、妻の入院にせよ、赤ちゃんの入院にせよ、高額医療費の助成には本当に助けられました。

 

実際の請求額は、2人分で3万円くらいです。この費用は、オムツとかウェットティッシュとか、治療に関係のないものの積み重ねの費用です。これとは別に、以前紹介した母乳添加剤のHMS-2で、1ヶ月3万円くらいかかったので、実質的に6万円くらいでした。

 

HMS-2は30gの母乳に1包利用し、1箱に60包入っています。これで5000円(税別)します。治療行為ではありませんので、保険はききません。

今、双子で1日あたり600gの母乳を飲んでいます。つまり1日で20包のHMS-2を消費するので、1箱が3日で無くなります。実際には授乳量は増え続けますので、負担は増えてしまいますが、じきに終わる予定ですし、赤ちゃんの将来を考えれば安いものです。

 

 

ちなみに出生後の赤ちゃんの助成制度についてです。乳幼児医療証を持っていれば、どこの自治体でも1年間は無料だと思いますが、東京23区は助成が手厚くて、最低でも中学校3年生までは医療費無料です。23区内で生活コストの安いエリアで生活するのも、子育て世代にはなかなか良いかも知れません。

 

①乳幼児医療費助成
に加えて、
②養育医療給付
の制度もあり、こちらも申請しました。

 

①を持っていればどうせ無料になるのに、なぜ②の制度があるのかと考えて、会社の社労士さんに確認してもらったところ、お金の出所が違う制度なだけで、②は不要(申請しなくてOK)との回答でした。

 

同じ質問をB病院の会計窓口にしてみたところ、②の養育医療費の書類も提出した方が良いという話でした。
理由ですが、①は医療費そのものは無料にはなるものの、①で負担できない費用のうち、②では軽減対象にできる項目があるため、支払い総額を減らせるという回答でした。(何の項目で費用負担が減るかは、聞けてません)

 

細かいことはよく分かりませんでしたが、会計窓口のお姉さんからは、両方出してもらった方が良いという回答を得られたので、①②の両方を申請して、病院に提出しておきました。それを踏まえての請求額が、上記内容です。

 

(12月に入って以下追記)

11月の医療費は、1人あたり250万円くらいでした。赤ちゃんが大きくなってくると必要な医療行為が減るのだと思われます。

 

あと妻の妊娠時の治療費ですが、高額療養費制度というのがあり、どんなに治療費が高くなっても決められた上限を超えての支払いはありませんでした。

年収によって上限が変わりますが、(年収)(上限額)はそれぞれ以下の通りです。

  • 年収約1,160万円 → 252,600円+(医療費-842,000)×1% 
  • 年収約770~約1,160万円 → 167,400円+(医療費-558,000)×1%
  • 年収約370~約770万円 → 80,100円+(医療費-267,000)×1% 
  • ~年収約370万円 → 57,600円
  • 住民税非課税者 → 35,400円

なお、上記は詳細部分が不正確なので、詳しくは以下を確認下さい。

高額療養費制度を利用される皆さまへ |厚生労働省

 

 

 

早産からのNICUで5週経過、未熟児網膜症の所見あり

双子を出産してから、5週間が経ちました。

 

母乳を届けるため、様子を見るため、仕事が終わってから病院に通う毎日ですが、調子の良い時・悪い時を繰り返しながら、着実に体重が増えていき、見た目にも肉がついて大きくなってくる我が子を見ていると、幸せな気持ちになります。

 

先日書いたエントリーについて、出生後、5週間経過した双子がどうなっているかについて、書いていきたいと思います。

shotake.hatenablog.com

 

目次

 

体重、授乳量

発育の方はあれから順調で、

(姉)出生時 879g →(5週経過)→ 1525g、授乳量 18ml×12回(計216ml/日)
(妹)出生時 1143g →(5週経過)→ 1768g、授乳量 33ml× 8回(計264ml/日)
(参考)まだお腹の中にいる場合(34週)→ 2150gくらい

 

本来は、妹のように1日8回(3時間ごとの授乳)です。
姉の方は1日12回ですが、これは授乳中に呼吸が苦しくなるそうで、安定するまでは1回の量を減らして回数を増やしているそうです。

 

まだチューブで授乳しなければいけませんし、胃から逆流しないように消化を見ながら与えないといけませんし、腸にガスが溜まるからお腹のマッサージをしなければいけませんし、まだウンチが詰まりやすいから浣腸しなければいけません。

正期産で生まれた赤ちゃんより出来ない事だらけですが、ちゃんと呼吸して、ちゃんと栄養を吸収して、確実に大きくなってくれています。

 


呼吸

鼻からの呼吸器に変わってからも、無呼吸はどうしても出てきてしまいます。

特に姉(小さい方)は、5週間経った今でも1~3回/日ほど無呼吸になります。眼底検査を終えた日は疲れてしまうせいか、無呼吸が増えます。初回の眼底検査があった日は、その後に無呼吸が7回もあったそうでビックリしてしまいましたが、トントンして起こすとちゃんと息が戻るそうです。

妹の方は、ほとんど0回です。無呼吸は体が大きくなるにつれて無くなってくるそうなので、姉もこれから呼吸が安定してくれることを期待しています。

 

 


血液循環

妹は、動脈管がほぼ閉じたそうです。

姉は、まだ少し開いてるそうですが、現状で動脈管が特に悪さをしている兆候がなさそうということで、これから体重が増えるに従って改善してくれることを願っています。
外から見た感じでは全く問題なさそうに見えますが、やはり大きくなるスピードが少し遅い印象があります。

 


脳出血、感染症、黄疸

幸い、全く問題ありませんでした。脳出血などは小児麻痺や発達障害の原因になるため最も恐れていましたが、今のところは異常な所見なく、ほっと胸をなで下ろしています。

 

未熟児網膜症

2週間前から、未熟児網膜症の検診のため毎週、眼底検査をしていました。
今日、眼科の先生から話があると言うことで話を聞いてきましたが、双子とも未熟児網膜症の所見ありとのことで、近くレーザー手術をする可能性があるとのことでした。
(可能性があるだけで、まだ確定していません。恐らく1~2週間、様子見です。)

 

カルテには1~5の番号のうち、2に丸が付いていました。後でネットで調べましたが、進行スピードが遅いⅠ型のステージ2に当たると思われます。(次回確認)

 

網膜症が進行した児の写真サンプルを見せてもらいながら説明を受けましたが、網膜の周りに増殖膜という膜が出来て、本来は眼底から血管が眼球表面の前方にまで伸びてこなければいけないものが、膜のせいで伸びることができなくなって、目の中心に入ってしまい、これが網膜剥離に繋がる場合もあるということでした。

 

赤ちゃんの網膜の血管は通常、34~36週までに伸びきるそうです。うちの子のように、28週出生の児の場合、80%にこのような所見が見られるため、ここまでは良くある話で、このうち45%がレーザー手術になっているそうです(B病院の統計)。

 

レーザー手術は全身麻酔を行った上で、両目に行います。増殖膜をレーザーで焼いて、血管が正常に伸びやすくします。1回で改善する子も多いが、複数回手術する場合もあるとのこと。

 

増殖膜を焼いた後は、一生網膜に残ります。写真サンプルの手術後を見せてもらいましたが、レーザーで焼いた部分が水玉模様のようにポツポツと傷が残っています。
(ネットで画像を探しましたが、良いものが見つかりませんでした)

 レーザー手術をすることで、近視になったり視野が狭くなるそうで、また1~2歳で近視が強くなる子もいるため、しばらくは眼科に通院しなければいけないそうです。

 

しかしながら網膜症を放っておくと、網膜剥離から失明に至る可能性があるため(別のサイトで調べたところ1000g未満の児で3~4%が失明との統計)、その危険を回避するためにレーザー手術は必要となります。

 

親の私でさえ、全身麻酔したこともないのに、こんなに小さい生まれたばかりの子が全身麻酔をして、目に一生残る傷を負わせてしまうのはとても辛く、親にとっても子にとっても酷な話です。とにかく、何もない55%の方に入ることを祈るしかありません。

 

 

 発育状況

赤ちゃんは5週間で、だいぶ大きくなりました。
上が姉(1525g)、下が妹(1768g)。当たり前ですが、とてもそっくりです。

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未熟児・早産児に起こりやすい事いろいろ(NICUでの治療)

双子ともNICUの保育器での治療が始まりました。

小児科の先生からは、分娩前からある程度の資料と情報をもらっていました。NICUでは、改めて双子の状態と今後の治療、また起こりうる症状についての説明を受けましたが、それをまとめて書いておきます。

 

 

 

呼吸

赤ちゃんはお腹の中にいるときは、臍帯から酸素や栄養が供給されますので、呼吸をする必要がありませんが、生まれた後は自らの肺で呼吸しないと、死んでしまいます。

 

正期産の赤ちゃんは大きな問題はないのですが、早産で生まれると、肺が十分に広がらず自然に呼吸ができないため、補助が必要になります。(新生児呼吸窮迫症候群)

 

うちの子は2人とも、補助として口から気管チューブを差していました。肺の手前まで管が伸びて、強制的に空気を送り込むことで無呼吸になるのを防ぐ効果があります。

ただ、気管チューブをずっと差していると、気道や肺へのダメージが溜まってくるため、良いタイミングを見計らって鼻からの呼吸器(経鼻陽圧換気)に切り替える必要が出てきます。

 

うちの姉妹は、生まれてから9日後、12日後にそれぞれチューブが外れて鼻の呼吸器に変わりましたが、2人ともしばらくの間は無呼吸になることが何度もあり、NICUに行くたびに呼吸の状況を心配しながら聞く毎日でした。

 

看護師さんは「呼吸を忘れる」という表現をされていましたが、呼吸中枢が未発達なために、寝ている時に止まるそうです。呼吸が止まると心拍数が下がるそうで、普段は140-170くらいある心拍が2桁あたりまで下がってくると無呼吸になっているということです。赤ちゃんに指でトントンして起こしてあげると、また呼吸が始まるそうです。

 

血液循環

赤ちゃんはお腹の中にいるときは、肺を機能させる必要がありません。そのため、心臓から全身に血液を送る大動脈と、心臓から肺に血液を送る肺動脈の間に動脈管というバイパスが通っています。

 

動脈管は、正期産の赤ちゃんでも生まれた時は開いており、通常は2~3日程度で閉じるそうなのですが、早産の赤ちゃんは閉じにくい傾向にあります(未熟児動脈管開存症)。

これが閉じないでいると、全身に血液が回らず、臓器の働きにも悪影響が出てしまいます。動脈管は呼吸との相互作用が大きく、我が子も、動脈管が閉じたと思ったら、エコー検査したら徐々に開いてきているのが確認できたとか、これを改善するためにインドメタシンという薬を使うのですが、副作用でおしっこが出にくくなるそうで、体のむくみが出てきたりするので、先生もかなり注意して治療を施しているようでした。

  

脳出血

未熟児・早産児は、成人に比べ血圧がとても低く、また正常血圧の範囲も狭いそうです。少しの血圧の変化やストレスの影響で脳出血を起こしやすい状態と言われており、これが生後72時間を無事に過ごすことが1つの山場と言われているゆえんとなります。脳出血を起こすと、小児麻痺など重い後遺症の原因になります。

出生してから泣いたり体を大きく動かしたりで安静を保てない場合は、弱い鎮静薬や麻酔などを使って赤ちゃんを眠らせて管理する場合もあるそうです。

 

 

栄養と消化

早産の赤ちゃんには、点滴で必要な栄養素を与えるのですが、それだけでは大きくなることが出来ないので、口からチューブを入れて胃まで直接届くようにし、授乳をします。もっとも赤ちゃんに適した栄養を与えられるのは母乳であり、また免疫力を高めるためにも大事です。(母乳は人工乳に比べ、消化管に炎症や壊死を起こす腸炎のリスクが1/3に減るそうです)

 

分娩前は妻も「母乳が出る気がしない」と言ってたのですが、帝王切開が終わって3日後には出るようになってきて、今では1回の搾乳で60~80mlくらい出るようになりました。これは看護師さんいわく、良く出ている方だそうです。人間の体というのは、不思議なものです。

 

授乳を開始して、初めは1回あたり1mlだったのが2ml、3mlと増えてきて、ほんの少し増えただけでも私たち夫婦にとってはとても嬉しいことでした。4~5日ほど経ったころ、小児科の先生が申し訳なさそうに、栄養の補助として「HMS-2」とい粉末を母乳に混ぜたいという申し出がありました。

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HMS-2はサプリという位置づけとなり医療行為にならないため、購入はすべて自腹となります。60包の小分けで入っており、30mlの母乳に1包混ぜて使うそうです。従って、けっこうすぐに無くなるようですが、1箱5000円+消費税となります。退院するまでに、2人分でたぶん10万円くらいはかかるだろうとの話でした。

 

我が子の将来のためを思えば、安い出費です。逆に、これを断る親なんているんだろうかと不思議に思いつつ、「全く問題ありません、買います」という返答をして、早速売店で買ってきました。

 

後でAmazonなどで安く売っていないのかなと思って調べてみたのですが、産科や小児科のある大病院の売店でしか売っていない代物のようで、ネットで探して見つかったのは、メルカリなどで余ったものの中古品のみでした。(中古品はちょっと気が引けます)

 

HMS-2は、早産児の中でも特に小さい赤ちゃん用に開発されたもののようで、カルシウムなど赤ちゃんが早く大きくなるために不可欠だけども不足しがちな栄養素を効率よく与えることが出来ます。

ただ味がマズいそうで、チューブで飲ませる場合には使えるそうですが、もっと赤ちゃんが大きくなって経口で母乳を与えることになった際は、旧商品のHMS-1という粉末を使うそうです。

メーカーの森永のサイトで資料を見つけましたので貼っておきます。HMS-1はありましたが、HMS-2の方はありませんでした。

https://morinagamilk.co.jp/corporate/csr/pdf/2013/11_14.pdf

 

 

感染症

NICUでは赤ちゃんが感染症にかからないよう厳重に管理されていますが、それでも無菌室という訳ではありませんので、時に体調を崩すときがあります。現にうちの場合も、双子の姉が2週間ほど経った頃に血液検査でCRPが上がってきて、大事をとって抗生物質の点滴をしました。

原因は分かっていないのですが、輸血なのか、栄養素を与えるための点滴なのか、風邪でも引いたのか、、こういうのは本当に心配になります。

 

黄疸

赤ちゃんは肝臓の機能が未熟で、黄疸が出やすくなりますが、これを放置しておくと黄疸の原因であるビリルビンという成分が血中に増えてしまい、脳性麻痺の原因になることがあるそうです。これを予防するために、青い光を当ててビリルビンを分解する治療をします。

うちでは生後10日くらいまでは頻繁に青い光を当てているところを見ましたが、これをやっている時は目元にアイマスクをして目隠ししていて日焼けサロンみたいだったので、妻と「また今日も日サロしてるね」なんて言いながら、笑ってました。

 

未熟児網膜症

未熟児は、弱視になる傾向が強く、最悪の場合は失明というケースもあるそうです。これは目の網膜の血管が、成長を止めてしまったり、また網膜剥離や眼底出血を引き起こすことが原因となっています。

これは継続的に検査が必要だそうで、うちの子も3週目に入ってから週に1回のペースで検査することになりました。目に点眼をした後、まぶたを専用の器具で開き、瞳孔を通して眼底に光を当て状態を観察するという、赤ちゃんにとってとても負担の大きい検査となります。

どの子もギャン泣きするということで、検査中は親がNICUに入ることが許されません。まだ現段階で経過が良好かどうかも分からない状態ではありますが、先日1回目の検査をやって、今のところ大きな問題はないとのことでした。

 

ただ、この検査後に、疲労によって無呼吸になったためか、姉の方で動脈管がまた開いてきたという話も出てきて、全部が順調に進むことがなかなか無いなと思いながらも、少しずつでも良いから順調に何事もなく進んでくれたらと願っています。